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最高裁大法廷でのNHK受信契約に関する判決についての感想とまとめ

      2017/12/26

NHKが、NHKの放送内容に対しての不満などから受信契約を拒否していた男性に対して、受信契約の締結と受信料の支払いを求めた訴訟の判決が、今日12月6日15時に下されました。

ちなみにこの男性のケースでは、2006年にTVを設置したことがNHK側にバレている状態だったとのこと。
たぶんB-CASカードの番号をNHKに送信してしまったのでしょう。

で、判決の要旨としては、

1.テレビを持つ人にNHK受信契約を義務づける放送法規定は合憲である

2.受信契約は裁判での判決が確定した時点で成立する

3.受信料はテレビ設置時にさかのぼって支払う必要がある

という内容でした。


まぁ無難な判決かな、といったところです。

個人的な意見としては、NHKの公共性なんてどんどん薄れてきていて、昔と違って受信契約を義務化できるような立場じゃなくなってるし、憲法で保障されているはずの契約の自由をおもいっきり侵害してると思います。
この男性の拒否理由である「偏った放送内容」に関しても概ね同意ですし。
一部の国民しか興味の無い韓流やらAKBやらを垂れ流し過ぎでしょう。
政治的にも片方の意見しか流さないプロパガンダ的で偏った報道が多いですし。

ですのでめちゃくちゃNHK側に忖度した判決だとは感じますが、違憲にしちゃうとサラ金のグレーゾーン金利みたいにNHK受信料の返還訴訟ブームが起こってNHKが潰れちゃうから仕方がないんでしょうね。
本来なら司法がそんなことを慮っちゃダメなはずなんですけどね。

ただ、契約の成立時期をNHKの「契約を申し込んだ時点で自動的に成立する」という主張を退けて、「裁判での判決が確定した時点で成立する」としたのは良かったです。
今回の最高裁大法廷裁判長の寺田逸郎さんは来年退職とのことで、選挙の際の国民審査で罷免されようがノーダメージっぽかったので、ここに関してもNHKの主張を全面的に認めるんじゃないかと思ってました。
NHKの主張が通ったら、NHKが未契約世帯に片っ端から契約を申し込んで、下手すると受信機のない世帯からも受信料を徴収するような事態になるんじゃないかとひやひやしていました。

これでテレビを持っていることをNHKが把握していても、契約を拒否されたらいちいち裁判を通さないと契約の締結ができないということになりました。
合意が無いんだからそれがあたりまえなんですけどね。

最後に、「受信料はテレビ設置時にさかのぼって支払う必要がある」という判断についてですが、ちょっとまだちゃんと理解できていません。

判決確定日が契約の成立時期ということは、そこが時効の起算点となるからこの男性は現時点では5年の消滅時効の援用はできないということで、2006年からの受信料全額を支払わなければならないのでしょうか?
そうなるとテレビの設置をNHKに把握されているにも関わらず未契約の人は、最悪過去50年分以上の受信料を支払わなければならない可能性もあるってことになります。
未契約か、契約していて不払いかで支払う額が大きく変わるってのはなんか腑に落ちません。
既に最高裁判決ででている契約状態での未払いと同じように、過去5年分の支払いで済みそうな気がしますけどね。
そうじゃないと整合性がとれませんよね。

今回の判決で2006年当時の契約成立が確定したことになったってことじゃないですよね?
それだと消滅時効の援用ができそうですが。

テレビがあるのに受信料を払っていない人についてまとめると、

・契約していて不払い
裁判を起こされると最大で過去5年分の受信料を支払う必要あり

・NHKにテレビがあることを把握されているのに未契約
裁判を起こされるとNHKと契約させられる
テレビ設置時に遡って受信料を支払わされる可能性あり

・NHKにテレビがあることを把握されていない状態で未契約
テレビが設置されていることを裁判で立証された場合は上記と同じ
しかし現実的にはNHKがテレビの設置を立証することは難しく、訴訟を起こされる可能性は低い

といった感じでしょうか。


私はクレジットカードの自動引き落としで受信料を支払っていますが、通帳を記帳するたびにため息が出ます。
民放すらほとんど見ないのに、NHK職員の高給のためだけになぜ月額数千円を引き落とされにゃならんのかと。
NHKがなくなれば、その分で月に一度ちょっといいご飯を食べられるのにと。

電気やガスや水道などのライフラインでさえ契約は義務ではないですよね?
それに料金を支払わなければ止まります。
命を落とす危険もあるのにです。

NHKなんて無くても死にませんし実際見ていない人も多く、スクランブルをかけようと思えばかけられるのに勝手に垂れ流して、半強制的にお金を持っていきます。
「NHKが映らないテレビ」というのが過去に話題に上ったことがありましたが、あれもNHKが特許を握っているために製造できないらしいです。

私は自分が受信料をしっかりと徴収されているからといって、テレビは持っていてもNHKを見ていないからという理由で未払いの人や未契約の人を貶めたりはしません。
(NHKをガッツリ見てる人はちゃんと払ってくださいね)
おかしな制度にはきちんとNOを示すべきだと思っています。
私はチキンでめんどくさがりなので受信料を払いながらの訴えとなってしまっているのが情けないところではありますが・・・

今後、今回の判決を受けて勘違いしたNHKの下請け業者が強引に契約を迫ってくることがあるかもしれません。
ちゃんとした知識とポリシーをもって毅然と対応しましょう!