【スピードスケート】パシュートのルールは?なぜお尻や背中を押すの?

   



パシュートのルールは?

スピードスケートチームパシュートは、各チーム4人の登録選手の中から、3人を選抜してレースを行います。

1周400メートルのスケートリンクを、男子は8周の3200メートル、女子は6周の2400メートルを滑り、最後の3人目の選手がゴールした時点でのタイムを競います。

2チームずつレースを行い、それぞれのチームはコースの反対側に分かれてスタートします。
相手チームの選手を追い抜いた場合は、その時点で追い抜かれた側が失格となり、勝敗が決定します。

平昌オリンピックでは、準々決勝では8チームのうちタイム順に上位4チームが準決勝に進出。
準決勝と決勝は勝ち抜きトーナメント方式で行われ、勝ったチームが次に進みます。

各チームは、4人の登録選手を入れ替えながら戦うことができます。
4人の総合力が問われるようなルールになっています。
 

冬季オリンピックのチームパシュートで金メダルを取るには

パシュートでは、走行速度時速50キロ以上にもなります。
そうなると、選手にかかる風圧はかなりのものになり、選手の体力を激しく消耗させます。

テレビの画面越しだと風の抵抗なんて大したことがないように見えるかもしれませんが、個人種目の金メダリストが2400メートルを一人で滑り切るよりも、パシュートのメンバーが風圧を軽減し合いながら滑り切る方が、タイムが早いのです。
それほど、風圧による消耗というのは激しいものなのです。

そのため、チームパシュートでは選手が縦一列になることで先頭の選手が風よけとなり、後ろの選手の体力消耗を軽減しながら滑ります。
後ろの選手の空気抵抗は先頭の選手よりも20%以上少ないと言われています。

隊列をできるだけ崩さないようにして風の抵抗を減少させ、一定の距離ごとにできるだけタイムロスの少ないように先頭の選手を入れ替えてチーム全体の体力温存をうまく調整することが、優勝のカギになります。
 

パシュートで後ろの選手が前の選手のお尻や背中を押すのはなぜ?

チームパシュートを見ていると、後ろの選手が手で前の選手のお尻や背中や腰の辺りを押したり支えたりしていることに気が付くと思います。
これは体力が消耗してスピードが落ちている選手に加速度を与えたり、コーナーなどでフラついた時に支えたりなど、後ろの選手が前の選手をサポートするために行っていることです。
前との差を詰めすぎてぶつかってしまわないように押すこともあります。

 

パシュートでイジメ!?韓国代表のケース

上述したように、チームパシュートはチームワークが何より大切な競技です。
3人目の選手がゴールした時のタイムを競うので、いくら前の2人が早くゴールしても3人目の選手が遅れてしまったら意味がありません。

平昌オリンピックの女子チームパシュート準々決勝の韓国チームのレースでは、反面教師とすべき最悪の事件が起こりました。

先行するキム・ボルム選手とパク・ジウ選手が最後尾のノ・ソンヨン選手を全くケアせずに、自分たちだけでラストスパートをかけてしまったのです。
その結果、ノ・ソンヨン選手だけ4~5秒も遅くゴールすることとなってしまい、それが韓国チームの記録になりました。

そこまでならタイムを気にしすぎてのミスで済むのですが、レース後のインタビューでキム・ボルム選手が半笑いでノ・ソンヨン選手への嫌味ともとれる発言をしたことで大問題となりました。
落ち込んで涙するノ・ソンヨン選手をスルーして、キム・ボルム選手とパク・ジウ選手が去っていき、それを見て代わりにコーチがノ・ソンヨン選手を慰めているシーンも映像で確認され、元からイジメのようなものがあって、故意にレースで置き去りにしたのではないかという憶測まで流れました。

韓国では代表資格剥奪を求める請願が半日で20万人を突破して、キム・ボルム選手が会見を開く事態となりました。
 

日本女子チームのチームワークは世界一!金メダル最有力候補!

平昌オリンピックに出場するチームパシュートの日本女子代表チームは、今シーズンW杯3戦3勝で、各レースで世界記録を更新している金メダル最有力候補です。
平昌オリンピックチームパシュート出場登録選手は高木美帆選手、高木菜那選手、佐藤綾乃選手、菊池彩花選手の4人です。

ソチ五輪ではオランダに12秒差で大敗しましたが、その後スピードスケートのナショナルチームが結成され、オランダ代表コーチの経歴もあるヨハン・デビットコーチの元で体力と技術とチームワークを磨いてきました。

日本の選手とオランダの選手の1500メートルの自己ベストタイムは下記のとおりです。

・高木美帆:1分51秒49
・菊池彩花:1分54秒12
・高木菜那:1分55秒25
・佐藤綾乃:1分58秒25

・レーンストラ :1分52秒06
・ビュスト   :1分52秒08
・ファン・ビーク:1分52秒95
・デ・ヨング  :1分54秒51

選手の平均タイムはオランダに大きく後れを取っていますが、一糸乱れぬ隊列高速の先頭交代で、金メダルを目指します。

日本の先頭交代は他の国の選手と違って、一度大きめに外に出る方法を取っています。
一見ロスが大きいように見えますが、こちらの方がスピードを上下させずに済むので、体力の消耗を抑えることができるようです。

決勝と準決勝は同日中に行われる連戦となります。
4人目のメンバーやチームワークも含めて、本当にチームの総合力の勝負です。

日本チームが金メダルを取る瞬間を見逃さないようにしましょう!