フィギュアスケートで衣装が脱げてしまったら減点?失格?

   



平昌オリンピックのミンユラ選手のホックが外れる!

フィギュアスケート団体のアイスダンスショートダンスで、韓国ペアのミンユラ選手の衣装が乱れて、脱げそうになるハプニングが発生しました。
この件は韓国内でも日本でも話題となり、YouTubeなどにも動画がアップされています。

今回の件で視聴者が気になったことの一つに、「フィギュアスケートで演技中に衣装が脱げてしまったらどうなるのか」ということがあると思います。
減点でしょうか、失格でしょうか、それとも特に何も規定はないのでしょうか?

まずはフィギュアスケートの衣装に関するルールを見てみましょう。
 

過度な露出は禁止!減点対象に!

フィギュアケートには、以下のような衣装に関してのルールがあります。

・衣装は節度と品位のあるものでスポーツの競技会に適したものでなければならない
(過度な露出や露出したように見える衣装は禁止、生足での演技も不可、ヴィットルールとも言う)

・派手な物や、芝居じみたデザインでないこと(ただし、音楽の特徴を反映するものは可)

・男性は半そで以上でなければならない

・男性はズボンを着用しなければならない(タイツは不可)

・アイスダンス・フリーダンスでは女性はスカートを着用しなければならない

・小道具を使用してはいけない(エキシビションではOK)

・衣装の装飾は、着脱できるものであってはならない

これらを満たしていない衣装の着用に対しては、1点の減点が科されます。
1点の減点というのは、転倒や落下をした時の減点数と同じです。
 

過去に衣装のルール違反で減点となった例など

過去のフィギュアスケートの大会で、衣装のルール違反で減点された選手は何人もいます。

日本の高橋大輔選手は、2012年全日本選手権大会でのフリー演技中に、衣装についていた羽根がスケートリンク上に落下してしまい、ルール通りに1点の減点を受けました。

2016年のカナダ大会女子フリーでは、本郷理華選手がジャッジの一人から衣装のルール違反の指摘を受けました。
ジャッジのプロトコル(採点表)には「Costume/Prop violation: (1 of 10)」と記載されており、これは「レフェリーとジャッジによる10人の審判団のうちの1人が衣装・小道具違反を指摘した」という意味になります。
本郷理華選手の衣装は、肌色の布の部分が多かったため「過度に露出したように見える衣装の禁止」というルールに抵触したと判断されたか、もしくは衣装の一部が落下したと判断されたのかもしれません。
しかし、1人の審判員が指摘しただけで、多数決で否決されたため、減点とはなりませんでした。

その他にも、マックス・アーロン選手がタイツを着用しているとみなされたり、アダム・リッポン選手がタンクトップの着用でコスチュームエラーを指摘されたりしましたが、いずれも「Costume/Prop violation: (2 of 10)」「Costume/Prop violation: (1 of 9)」で否決され、減点には至っていません。

ちなみに今回の平昌オリンピックミン・ユラ選手の衣装のホックが外れてはだけた件に関しては、採点表の「Deductions(減点)」の欄には何も記載されておらず、特に減点はありませんでした。
ただ、衣装を気にしたためかパフォーマンスが少しぎこちなくなってしまったため、得点は伸び悩み、ミン・ユラ&アレクサンダー・ガメリン組は、10組中9位という結果に終わりました。

 

万が一ポロリしてしまうようなことがあった場合にはどうなるのか

あり得ないことだとは思いますが、もし見えてはいけないような部分がポロリしてしまった場合にはどうなるのでしょうか。

故意でなければ失格や追放などの厳しい処分はないと思いますが、間違いなくコスチュームエラー(衣装ルールの違反)での減点は付くでしょう。
そしておそらくですが、怪我したときや靴ひもが切れた時のように、まずは「演技中断」となるのではないでしょうか。

中断の間に衣装を直すことができれば、減点はありますが演技を再開・続行することができます。
中断は10秒につき1点の減点になります。
やむを得ない場合には減点はないようですが、衣装のトラブルには適用されないでしょう。

40秒以内に演技を再開できなかった場合は棄権とみなされます。
ただし、40秒以内に演技を再開できそうにない場合には、レフェリーに中断を要求すれば、追加で3分間の猶予を得ることができます。
その場合には5点の減点となります。
追加の3分間を経過しても演技を再開できなかった場合には、棄権したものとみなされます。

というわけで、ポロリするレベルの衣装トラブルが発生した場合、大きな減点または棄権となってしまう可能性が高いと思われます。
 

ミン・ユラ&アレクサンダー・ガメリン組の健闘

平昌オリンピックのアイスダンスショートダンスでのミン・ユラ&アレクサンダー・ガメリン組は、衣装トラブルがあったにもかかわらず、アレクサンダー・ガメリン選手ミン・ユラ選手を気遣いながら最後まで演技をやり遂げました。
演技中も演技を終えた後も、落ち込んだりせず明るくふるまっており、見ていてとても清々しいパフォーマンスでした。
 

まだまだ平昌オリンピックのフィギュアスケート種目は続いていきます。
日本人選手の活躍に期待して応援しましょう!